これからのレクリエーションの在り方

介護を受ける高齢者は、人格を有している立派な大人である。もちろん、認知症の高齢者も人格を有した大人だ。ただ、その当たり前のことが、介護業界で忘れられているように感じることが時折ある。

これは、介護レクリエーションの仕事においても当てはまる。従来型の介護レクリエーションを楽しんで参加している高齢者は多い。ただその一方で、子ども扱いされている、人格を無視されているといった声があるのも事実である。

やりたくないレクリエーションを延々と続けて、生きる意欲を失ってしまうようでは、要介護度はますます進んでしまうだろう。そうした高齢者を減らしていくことが、今の介護レクリエーションには求められており、大人らしさ、そして生きがいをテーマに考えていくことが大事とされている。

生きがいは、人生に喜びをもたらしてくれるものだ。何に生きがいを見出すのかは、人それぞれだ。そのため、社会貢献や学習活動、趣味など多方面からレクリエーションを考えていく必要があるといえるだろう。加えて、感情を動かしていけるようなものであることが大切である。

利用者が喜びの感情を生み出すためには、どのような介護リクリエーションがいいのか、といろいろな視点から考えることが欠かせない。またその際、独りよがりで思考するのは間違っている。きちんと高齢者のリアルな声を収集し、何がしたいのか、どんなことに生きがいを感じるのかをリサーチする必要がある。